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JYJコンサートでザックに関係した人間たち。

 現在、ザック・コーポレーションの債権者からの債権届けが4月4日までの予定で始まっており、帝国データバンクは 債権額の多い順に金額と債権者名を速報している。そこでザックの資産額がある程度判明した。

 その中の貸付金に、個人名で1000万円の残高があることに気付いたのだが、一部ネットで報じられているゲートウェイの貸し付け残高は記載されていない。消息筋の証言によると「今年の1月30日に既に全額返済済み」という答えが返ってきた。

 他にザックが貸し付けている個人は2名で、1人は元AVEXの社員(創業メンバー)で、イカリソースリース詐欺事件や、小室哲哉詐欺事件でも名前のあがったK氏。

 もう一人はテレビ朝日を公務執行妨害で逮捕されて免職になり、その後『週刊現代』で古巣のテレビ朝日現社長・早河洋氏のスキャンダルを報じて、名誉毀損で訴えられているS氏である。

 この二人への貸し付け時期は2011年4月になっていること。またK氏はAVEXの元社員であること。さらにS氏は、JYJ騒動でたびたび名前が上がっている右翼団体との接点が一部で噂されていることなどから、これはJYJ絡みと推測できるだろう。

 JYJを巡る騒動の当事者たちが次々と浮かびあがってきている。



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エイベックスとシージェスの裁判次回期日。

 ザックが離脱したことにより、事案の原告(シージェス)側請求金額が微減して提出されておりました。

1.1億5000万円(未払い分の契約金)
2.12億4306万9908円(逸失利益)
3.500万円(ペク・チャンジュ氏への慰謝料)
4.謝罪広告

 次回期日は4月25日11時とのことです。


ザック・宮崎恭一氏に送られた「薬きょう」の件。(追記あり)

 
 エイベックスとの裁判で宮崎氏が提出した陳述書には「散弾銃の薬きょう」とあったが、信頼すべき筋からの情報によれば、その「薬きょう」、どうやら本物ではなかった可能性があるとのこと。ただ、成城署に被害届が出されていることは事実とのことであり、警視庁は慎重に捜査を進めているようだ。

 銃弾の薬きょうの真贋を見極めるのは素人には困難であり、間違いもあることだろう。とはいえ銃弾ではなく薬きょう、そして偽物……。それは「自宅玄関前に置いてあった」とのこと。はたして、この「偽物の薬きょう」を「置いた」犯人は、いったい誰なのか?

※追記 別筋からの情報によれば、薬きょうは自宅玄関前に置かれていたのではなく、郵送で送られてきたとのことだ。封筒の差出人に名前はなく、また本文も入っておらず、さいたま市の消印だったとのこと。成城警察は現在、宮崎氏自宅周辺を1日に2~3回パトロールしているとのことだ。

 警視庁には何がなんでも真相を解明し、速やかに犯人を逮捕してもらいたいものである。 
 
■追記 情報が二転三転して申し訳ないですが、ザック社長・宮崎恭一氏宅に送りつけられた薬きょう、偽物ではなく本物だったとのことです。



宮崎氏陳述書2

「散弾銃の薬きょうが自宅前に置かれていた」とエイベックスとの裁判で陳述書を提出したザック宮崎氏だが、その書面には、他にも概略こんなことが書かれてあった。

「(右翼団体からの街宣があった後、宮崎氏はザック本社ビル住所の所轄署である)、中野警察署組織犯罪対策課●●警部(役職も名前も明記)に相談。警部からは『私(宮崎氏)が対応するのは良くないから、OBに任せたほうがいい』と言われる。結果、今後はザック顧問となった警察OBのA(実名)に対応を一任することになった」

 ザックの顧問になったとされる警察OBのA氏という人物は、こちらも確認済みである。しかしその結果は、あくまでも宮崎氏の陳述であるが、右翼団体からの嫌がらせは止まらず、そして散弾銃の薬きょうが送られるという事態になった。

 

ザックコーポレーション社長、宮崎恭一氏の陳述書。

 JYJを巡るエイベックスとC-JeS及びザックコーポレーションの裁判において、ザック社長宮崎恭一氏は陳述書を提出(2012年2圧10日付け)しているが、その内容はとても衝撃的である。概略をかいつまんで書くと以下のようになる。

「(2011年の右翼からの嫌がらせ行為について書いた後に)年が明けても(右翼からの)街宣は収まらない。平成24年1月31日私(宮崎氏)の自宅の前に散弾銃の薬莢が置かれていたことから、家族(妻と2人の娘)は恐怖に打ちのめされました。

 上記のとおり、当社と私の家族は様々な嫌がらせを受けました。その結果、当社の社員の大半は会社を辞めてしまい、当社は大打撃を受けました。また、私の家族もバラバラとなり崩壊してしまいました。

 このままでは、当社も私の家族も立ちゆかなくなってしまいます。裁判所におかれましては、何卒、一日でも早く、本件を解決していただきたく切にお願い申し上げます」

 宮崎氏の陳述書によれば、散弾銃の薬きょうが発見されたあと、所轄の成城警察署に連絡して、警察官が見回りに来ている。その証拠として、家を見回ったことを証明する紙のコピーが5,6枚、裁判所に証拠提出されている。しかし陳述書の中で宮崎氏は「(警察官の見回りについて)単なる気休めにしかならない」とも書いている。

 今の時点で警察からの発表はなにも無い。この散弾銃の薬きょうが発見されたとされる約一ヶ月後、周知の通り、ザックコーポレーションは民事再生手続きに入った。

「ザック民事再生手続きについて
平成24年(再)第38号 民事20部
申し立て 2月29日
3月5日17:00から開始
代理人 安藤 拓郎
監督委員 河野 慎一郎
再生債権の届出 4月4日まで
債権の調査 5月9日から5月16日まで
再生計画案の提出 5月29日まで」

 誰がやったのかは分からないが、本当に散弾銃の薬きょうが送りつけられたとしたら、もちろん看過することのできない事件であり、警視庁の捜査一課か組織犯罪対策課が捜査を開始しているはずである。昨年夏、眞鍋かをりが所属する事務所にも銃弾が送られた事件があったが、その時は警視庁はすぐに発表したが、今回はまだである。

 宮崎氏は右翼団体からの熾烈な攻撃に対処するため、所轄の刑事からの勧めに従い警察OBを顧問に雇っている。また、ザックを攻撃している右翼団体は複数あり、これとは別の右翼団体から「事態を収める」と接近を受けたことも陳述書に記してもいる。

 民事再生手続きに入ったことから、ザックはJYJを巡る訴訟から離脱したが、今後は刑事事件の当事者となった。
 
 見えないところで事態は複雑化し、かなりエスカレートしている。事実が確定し次第また報告したいと思っている。


 

北朝鮮ヤクザとは?

 を考え始めるとキリがない。そもそも北朝鮮は国家そのものがヤクザというか、我が国の常識からはかけ離れているのだから。だとすれば、ヤクザ国家北朝鮮(いちおうイン・ロー)のヤクザ(アウト・ロー)は、ひっくりかえってマトモなのか。まあ、そんなことはないのだが、実在する北朝鮮ヤクザのシノギを列挙すれば、大筋下記のようになると言う。


■北朝鮮アンダーグラウンド

●第一章 金王朝の犯罪
オルム 覚せい剤
日本のヤクザとの連携
ペクトラジ~芥子
偽ドル札スーパーノート
偽骨董品作り
骨董品、恐竜の化石を中国に密輸
マカオでマネーロンダリング
北朝鮮カジノ~マカオマフフイアとの連携
外国人拉致部隊
暗殺部隊中国で暗躍

●第二章 北朝鮮兵士とコッチェビの犯罪
武装して越境中国で強盗殺人
北朝鮮農家を襲い食糧略奪
人民軍強姦団
武器の横流し
密輸、脱北のレポ
出稼ぎ脱北のみかじめ料
コッチェビ
花燕窃盗団
死んだ仲間の人肉を食い生き延びる
脱北仲介のレポ

●第三章 北朝鮮民衆の犯罪
人身売買
脱北ブローカー
工場部品の横流し
金の密輸
骨董品密輸
松茸密輸
朝鮮ニンジン密輸
中古ケイタイ密売
貸しケイタイ屋
犬の密輸

●第四章 北朝鮮ヤクザ
不良化した高級幹部子弟の組織
元人民軍特殊部隊員が市場で台頭
社会安全部幹部射殺事件
中国朝鮮族ヤクザ組織との連携
朝鮮族ヤクザと漢族ヤクザの抗争に助っ人で参加
拳銃の横流し
賄賂で社会安全部、保衛部を籠絡
中国人商人相手の買春宿経営 高利貸し
国家機関の犯罪を横取り~覚せい剤、アヘン

 
 とまあ、ウンザリコーンの極致なのだが、いろいろと聞いてみるとこういったことが行われているという。日本のヤクザとの取引もあり、かな~りディープである。

 で、現在わたしが興味を持っているのが中国と北朝鮮の国境地帯にある延辺朝鮮人自治区。韓国映画『哀しき獣』で少しは馴染みが出たかもしれないが、ここに住む朝鮮系中国人はさながら「東アジアのユダヤ人」であり、ある意味ボーダーレスの気風もある。本日もこの地出身で日本と縁の深い長老に会う予定であり、かなり時間と労力を要することになりそうだが、この朝鮮人自治区と日本を含めた東アジアについて、長期の企画として考えている。

 闇は深いが、しかし、今も昔も人間は逞しく生きている。長老から、そんな話を聞きたいと思っています。 



『韓国歴史ドラマから見る、北朝鮮=金氏朝鮮』   第一章

 
 知る人ぞ知る北朝鮮に詳しいジャーナリストN氏との共同企画第一章。現代の北朝鮮を、ベタベタの王朝権力として見るといったいどうなるか? そういった試みです。

■第一章キム・ダイナステイ=金王朝と朝鮮王朝
 
 北朝鮮の体制は朝鮮王朝の継承者であると言ったが、具体的にはどのような点にそれが表れているのか。それを考察してみよう。

■儒教を国是とした朝鮮王朝と主体思想を国是とした北朝鮮

 大人気を呼んだ「チャングムの誓い」そして現在NHKで放映されている「イ・サン」、NHKBSの「トンイ」はいずれも朝鮮王朝時代の物語である。

 実はこの3つの歴史ドラマの舞台となった朝鮮王朝は金親子が支配した北朝鮮と驚くほど似ているのである。
朝鮮王朝時代の歴史ドラマではドロドロの王位継承争い、つまり日本風に言えばお家騒動が定番となっている。
現在、北朝鮮で繰り広げられている、金正恩の権料継承劇、そしてそれに先行した金正男、金正哲の浮上と沈下は文字通り朝鮮時代の歴史ドラマを彷彿とさせ、それがまた人々の興味を大きく刺激している。

 実は現在ではほとんどど忘れ去られているが、金正日にしてからが、継母そして彼女が生んだ異母兄弟と激しい相続争いをし、それに勝ち抜いた歴史を持つのである。金正日は最後には叔父の金英柱までライバルとして抹殺した。

 そして、そのお家騒動の底に流れているのは、嫡男(長男)相続を基本とした朱子学(儒教)の観念であった。
では何故、適男相続が絶対条件なのか。それは、長男は祖霊を祭る義務があるからである。

 朱子学を奉ずる朝鮮においては、王家の嫡男は絶対的存在であり、であるが故にそれに対抗する勢力はあらゆる陰謀を駆使しても嫡男を引きずり降ろさねばならなかった。

 朝鮮王朝のみではないが儒教を奉ずる国で起こるお家騒動で、それぞれの生母が暗躍するのは嫡男絶対の朱子学があるのだ。
 
 ところで朝鮮王朝の国是である朱子学は金日成により正統に継承された様である。

 主体思想とは北朝鮮、なかんづく金日成が創造したマルクス主義の朝鮮的発展版だと言われている。北朝鮮で主体思想なるものが登場したのは、中ソ論争に示される社会主義の宗主国争いの時代であった。中ソそれぞれに“服従”していた北朝鮮が仰ぎ見る社会主義の“大中華”の争いを目の当たりにし、どちらかにつくことが出来ず苦肉の策として生み出したのが「自主独立」の北朝鮮でその為にひねり出されたのが「主体思想」なるものであった。

 朱子学とは「人間主体」の哲学である。家族、そして社会は家父長を頭とする有機体である。つまり家父長が頭で家族及び一族郎党が体なのだ。それが国家規模では王様が頭で、それ以外はすべてその指令で動く、有機体である。朝鮮王朝では歴代の王であった。

 北朝鮮では首領と呼ばれた金日成であり、それを継いだ金正日がその頭に当たる。ちなみに首領とは、日本では山賊など悪党の親分の様に受け取られるが、北朝鮮ではむしろ王に近い概念である。表向き社会主義を標榜しているため「王様」とは呼べず「首領」と呼んだのである。つまり「首領制」とは言葉を変えた「王朝」であり、北朝鮮は金日成が創業した金氏朝鮮であり、それは二代目金正日に継承され、今三代目正恩に継承されようとしているのである。

 そもそも金日成を首領様と呼び、金正日を将軍様と呼ぶこと自体、社会主義でもなんでもなく儒教国家であることを何よりもよく表現しているのである(金日成、金正日が何故将軍様と呼ばれるのかについては章を設け詳しく考察する)。

 つまり北朝鮮は朝鮮王朝を継ぐ金氏朝鮮国であり、そこで展開されていることは「チャングムの誓い」「トンイ」「イ・サン」の世界と驚くほどよく似ているのである。

 ところで「チャングムの誓い」はちょっと違うのではと思われる韓国歴史ドラマフアンの方がいるかもしれない。ところが北朝鮮ではチャングムが勤務した宮廷薬事処の様な「金日成長寿研究所」なる機関が創られている。その目的は全国民のオボイ(お父様)である金日成の健康を管理し、いつまでも元気で居られることを目的としたもので、王の健康を維持管理したチャングムの宮廷薬事処と何ら変わりない。

■金一家の国民への施し~儒教国家では王は民を生かさねばならない
 ところで、儒教国家では王は臣民に功徳を施さねばならない。それは王族を傍で支える貴族、北朝鮮でいえば幹部も同じである。朝鮮王朝では王族は飢饉に際しては国蔵を開き民に米を施した。また日常でも、民を絞るだけ絞っている貴族、両班も限りなく宴会を催し配下のものに酒、料理を振る舞った。配下や民はこうした饗宴を貴族・両班へ「強要」したという。こうした饗宴を受けることで日ごろの不満を発散させていたのだ。

 韓国歴史ドラマを見ていると王様による民への施しや、両班による宴会がひっきりなしに登場してくるのはこうした背景があるのである。

 王が民の困窮を放置すれば、王権の威信は限りなく低下する。これは、どの支配者でも同じだが儒教国家、特に朝鮮王朝、北朝鮮では著しい。

 金日成は首相に就任した時、自分の任務は「国民に瓦屋根の家に住み、絹の服を着て、肉のスープが飲めるようにする」と語ったが、これは北朝鮮では朝鮮王朝の王さまの言葉の様に受け取られたという。また、これで金日成の人気が一気に上がった。「トンイ」で王様が税を免除すると言ったのと、構造は全く同じである。

 そして、金日成の誕生日である4月14日には国民にプレゼントとして肉と酒が配給されることが北朝鮮ではいわば「年中行事」となっているが、これも王様=首領からの民への施しである。それは当然にも金正日も継承したし、正恩も継承している。

 だが、1990年代の大飢饉ではこうした施しも度々中断した。そして切羽詰まった国民は脱北という手段に訴えたのである。これは大半の者にとって国家への反逆ではない。国に頼らず、自分で自分の生活を守ろうとしただけである。反逆心のない国民も頭である「首領」に対する威信が著しく低下するのは避けられない。

 筆者(N氏)が中朝国境で接触した脱北者が「労働党の言うことを信じていたら、飢え死にする。」とか「将軍様は正しいが、周りの幹部が悪い。」とか「金日成首領様の時代はよかったが、将軍様の時代になって生活が苦しくなった。」と語った言葉にも表れている。

 だが、金王朝打倒と言うところまで考える者は皆無であった。なぜなら首領はオボイ(父親の最高の敬称)であり続ける限りそれに逆らうことは「絶対」に出来ないのである。これは韓国歴史ドラマのみでなく、現代ドラマでも描かれる父親の絶対的権威の前では子供たちは膝まづくしかないのである。

 しかし、そのオボイの権威も国民を大量に餓死させた金正日、そして何の実績も無い孫の正恩の時代まで確固なものであるとは限らない。このままの状態が続くなら「ホン・ギウルドン」や「一枝梅」の様な義賊や反逆者が出てくるかもしれない。
 
■北朝鮮は「社会主義」の正統な継承者~繰り返される小中華思想
 朝鮮半島に出現した歴代王朝はいずれも時の中華帝国から軍事、思想の両面にわたり強力な影響を受けた。朝鮮半島を語る上で中国の影響は絶対に外すことのできない大要素である。

 朝鮮半島の歴史においては、三国時代までは常に中華帝国との領土争いが歴史に色濃く刻まれている。

 中国の侵略の矢面に立ったのは国境を接する高句麗であった。高句麗建国物語である「朱蒙」、高句麗の版図を最大にした広開土王を主人公にした「大王四神記」には中国との争いが頻繁に出てくる。百済の大王の物語「近尚古王」でも中国との戦いは大きなテーマになっている。

 新羅時代は唐との争いに勝利した後、関係は比較的良好だったが、新羅が朝貢国であったことには変わりない。大人気を博した「善徳女王」にも王孫・金春秋が人質となっていた唐から帰還する場面が描かれている。

 高麗の時代にはモンゴル帝国に征服され属国扱いされ日本侵攻の尖兵にされた。高麗を継いだ朝鮮王朝では如何にして当時の中華帝国である明の圧力をかわすかに腐心した。ここで朝鮮王朝が考えた方法は明帝国の思想を徹底的に模倣することであった。そこで朝鮮王朝は明の国是であった朱子学を徹底的に模倣した。その明帝国の庇護を受け日本の豊臣秀吉の侵略を退けた。

 しかしその明が北方の蕃族女真族の建てた後金に滅ぼされた。そして清帝国となった蕃族女真族に服属しなければならなくなったのだ。

 朝鮮王朝にしてみれば自分よりはるか下の蛮族である女真族の支配を受けることは耐えがたいことであった。そこで彼らが考えたのは思想的な優位だった。明は滅びたけど、その理念である朱子学を継承したのは我々朝鮮王朝である。「今や、我々こそ真の大中華である」こう考えた朝鮮王朝は心の底での優越感を募らせていく。それが朝鮮王朝の「小中華思想」と呼ばれるものだ。

 彼らは交流のあった江戸時代の日本を「倭奴」と呼び自分たちより一段低く見たのだ。こうして朝鮮社会で朱子学のみがもてはやされ、それ以外の学問は疎んじられた。これが朝鮮半島の近代化を大きく阻害し、ひいては日本の支配をもたらす要因の一つともなっていくのである。

 ところで、この明帝国、清帝国と朝鮮王朝との関係は、旧ソ連(現在はロシア)、中国と北朝鮮の関係に極似している。

 ソ連邦を父とし、共産中国を兄として建国された北朝鮮は、父と兄との争い、そして、その後のソ連の崩壊、中国の改革開放政策を大いなる「社会主義からの堕落」と感じたのであった。

 そこで北朝鮮がとった態度は「ロシアは社会主義を放棄し、中国は改革開放で資本主義へ堕落した。世界で社会主義を固持しているのは我々朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)だけである」というものであった。
 
 つまり北朝鮮は社会主義の総本山と言うのである。これは明帝国滅亡後に取った北朝鮮の「中華の精神を受け継ぐのはわが朝鮮王朝のみである。」という態度と基本的には同じである。

 つまり北朝鮮は、国は小さいけどその精神においては世界の大国であるということだ。そして、何事につけてもアメリカとの対決を強調するのは、資本主義の総本山アメリカに対抗しているのは唯一わが北朝鮮である。我が国は強盛大国になるのだ、ということだ。それは没落しつつあった朝鮮王朝が取った攘夷(日本の尊王攘夷とは少し違う)とほとんど同じ構造である。そしてこれが意外にも北朝鮮国民のみならず一部の韓国国民の自尊心までを微妙にくすぐっているのだ。

 筆者(N氏)が中朝国境で接触した脱北青年のほとんどが金正日を批難しながらも、筆者が「アメリカが攻めてきたらどうするのか?」と聞くと「国に帰りアメリカと戦う。」と答えた。金正日の抗米は彼らの心情の琴線に触れるのである。

 ここにも倒れそうで倒れない金王朝の秘密がある。

■統治の基本は強権支配と身分制~国事犯は三代に亘って処罰
 北朝鮮の正式国名は朝鮮民主主義人民共和国である。しかし北朝鮮には民主主義も人民の共和もない。つまり民主主義と共和を取ると金氏朝鮮となるのである。この金氏朝鮮で行われているのは厳格な身分制である。

 北朝鮮を建国した金日成とパルチザンたちが一等市民でその次に軍関係者、官僚の現代の両班が続き、その下に普通の市民がいる。さらに、その下に南朝鮮=韓国から越境した人々が続き、日本からの帰国者となる。最底辺に位置するのが脱北者などの国家反逆者である。彼らはほとんど現代の奴婢である。そしてどれほど国家の高位にいた者でも金家に逆らったものは即座に一族全部が奴婢の地位に落とされるのである。

 こうした朝鮮民主主義人民共和国という皮肉な名前を持つ北朝鮮の“身分制”は朝鮮王朝の身分制と型こそ違え本質は全く同じものである。

「トンイ」の主人公チョン・トンイは奴婢の身分から王の側室まで上り詰め、子供が王位を継ぎ王母となる。しかし北朝鮮ではこうしたシンデレラ物語は望むべくもない。せいぜい「イ・サン」のイ・サンの幼馴染で宮廷の下働きから絵の才能が認められ王室の絵師となり後にサンと結婚したヨンヨンが例外的存在である。ソンヨンは金正日の2番目の妻である高英姫に似てなくもないが……。

 こうした「トンイ」や「イ・サン」のシンデレラ物語は庶民の儚い夢の反映でもある。北朝鮮でも喜び組に選抜され金正日に見染められる可能性のあるのは大部分が平壌芸術大学などの女子大生であり、高官の娘に限られる。高英姫の例にもあるように例外的に最下位にある在日からものし上がる可能性もある。しかし高英姫の父は朝鮮総連の幹部であり高位の存在であることに変わりは無かった。

 そして北朝鮮を特徴づけるのは恐怖政治による国民支配である。この点でも北朝鮮は朝鮮王朝の後継者の名に恥じない。朝鮮王朝は世界に例をみないほどの強権支配、恐怖政治の国であった。そして、その底には儒教=朱子学があった。朝鮮王朝で国事犯は三代に亘って処刑された。つまり連座制である。これが意味するところは、家族全員の抹殺であるが、朱子学に染められた朝鮮ではこのことは特別の恐怖で捉えられていた。三代にわたり処罰するということは、祭祀をする者がいなくなるということである。朝鮮王朝が強引に推し進めた朱子学は国民の中にも深く浸透し、先祖の祭祀は人々にとって最大の関心事であり、それが行えないことは最大の不孝であった。それ故、三代に亘り処罰するという刑法は国民に大いなる恐怖心を植え付け、民衆の反乱の抑止力となったのである。
それにもかかわらず国法を犯した者は公開処刑に処せられた。これもまた民衆の恐怖心を増幅した。彼らは皆の面前で最高の不孝者だとされたのだから……。

 北朝鮮で度々公開処刑が行われているのは、朝鮮王朝の公開処刑の効果とほとんど同じ効果を北朝鮮国民に植え付けているのだ。「社会主義」の北朝鮮でも先祖に対する祭祀は決して絶えることは無かったのである。

 人々を縛る身分制、連座制による三代に亘る処罰、そして公開処刑は朝鮮王朝、北朝鮮の体制を支える二本柱である。

 朝鮮王朝時代国事犯を厳しく取り締まったのはウイグムブ(義禁府)であった。王権維持のための官庁で、庶民の一般犯罪ではなく、謀反などの大罪を扱った。

 ドラマ「トンイ」で謀反人に推鞫(チュグク:추국:王命による尋問・拷問)している場面を目にすることがあると思うが、まさにあの業務を行なっているのが義禁府である。その他にも王直属の部隊として諜報活動・消防活動・雑務、儒教的倫理の監督にも従事した。北朝鮮では国事犯を扱うのは国家保衛部である。北朝鮮国民の恐怖の的である国家保衛部は、ソ連の秘密警察や中国の安全部と似ていると言われているが、その本質は朝鮮王朝のウイグムブ(義禁府)と全く同じものである。

 この点からみても、北朝鮮は民主主義人民共和国などではさらさらなく、金氏朝鮮王朝であることがお判りいだけるだろう。

 だから、北朝鮮で繰り広げられている“不思議”な事象は、韓国歴史ドラマ、それも朝鮮王朝時代のそれを通して見るとよく理解できるのである。

■閨閥の暗躍

 朝鮮王朝を特徴づけるもう一つのものは閨閥の暗躍である。朝鮮王朝では王妃または世継ぎを生んだ側室は特別な権力を手にした。そして王妃や側室に連なる者たちは絶大な権力を手にした。それ故朝鮮王朝では王妃、側室の実家が関係する争い、陰謀が絶えることは無かった。「イ・サン」「トンイ」「チャングムの誓い」を通底しているのはこうした閨閥の争い、日本風に言えばお家騒動である。特に現在NHKBSプレミアムで放送されている韓国大河ドラマ「トンイ」はお家騒動がメインテーマである。王妃を失脚させるため手段を選ばない張禧嬪とその兄張希載、そして彼らに連なるオ・テソクとその甥オ・ユン。そして王妃を支えるトンイとその兄チャ・チョンスとソ・ヨンギ。朝鮮王朝ではこうした女性とその取り巻きが暗躍した歴史に充ち満ちている。

 朝鮮王朝にはその閨閥争いを主導した三大悪女と呼ばれる女性たちがいる。その三大悪女の中でも特に際立っているのが「トンイ」の影の主人公である張禧嬪である。この張禧嬪は韓国女性の琴線を刺激する様で韓国歴史ドラマでは何度も登場している。韓国歴史ドラマでは張禧嬪を扱えば必ずヒットすると言われ、脚本家の間では困った時は張禧嬪とも言われている。張禧嬪的女性は韓国現代ドラマにも頻繁に登場する。トンイを演じているハン・ヒョジュの主演で大ヒットした「華麗なる遺産」でハン・ヒョジュ演じるウンソンの継母で実の娘を財閥の孫と結婚させようと暗躍するソンヒ、現在BS朝日で放送中の「カボチャの花の純情」で主人公の実母で財閥の後妻に納まり継子と後継者争いであらゆる陰謀を駆使するカン・ジュンソンは現代の張禧嬪である。

 そして北朝鮮でも今同じことが繰り返されてきた。金日成の後妻に納まった金聖美は息子金平日を後継ぎにするため金正日と激しい争いを展開する。この争いはパルチザンを味方につけた金正日の勝利で終わる。

 そして現在の金正男、金正哲、金正恩の三兄弟の跡目争いにも女の影が色濃く投影されている。

 現在の主人公は金正日の4番目の妻と言われる元秘書キム・オク(金玉)であろう。金正恩の実母との噂もあるキム・オク彼女が北朝鮮版張禧嬪であるかどうかは、後に詳しく検証する。

■「怪刀ホン・ギルドン」と「一枝梅」と北朝鮮カンペ(ヤクザ)
 ところで朝鮮王朝時代を扱った歴史ドラマの中に国家に反逆する不届き者を主人公にしたドラマがいくつかある。

 最近兵役を終えた人気俳優イ・ジュンギが「トンイ」のハン・ヒョジュと共演した「一梅枝~イルジメ」とブレーク前のグンチャンことチャン・グンソクが追放された王子を演じたカン・ジファン、ソン・ユリ主演の「怪刀ホン・ギルドン」がそれだ。

「一梅枝」は奸臣に父を殺され庶民に拾われ育てられたイ・ジュンギ演じるイ・ギョムが武術を学び義賊「一枝梅~イルジメ」となり腐敗した両班から金を奪い庶民に分け与えるという物語だ。

「怪刀ホン・ギルドン」はカン・ジヒョン演じる両班の庶子ホン・ギルドンがグンチャン演じる王子イ・チャンフイの王位奪還を助けて活躍する物語である。ホン・ギルドンは活貧党(ファルビンダン)と言う組織を創り義賊の親分になる。そして漢陽に夜な夜な現われ両班を殺してゆく五人の女の幽霊たちが物語を彩る。

 この二つの物語に共通するのは虐げられた民衆を助ける義賊の物語である。特にホン・ギルドンは朝鮮半島では伝説となっており権力の圧政を打倒するシンボルとして長く朝鮮民族の心の中に生き続けてきた。

 現在の北朝鮮の民衆の中にもホン・ギルドンを待望する機運がある。

 それでは、現代のホン・ギルドンになる可能性を持つものはいるか……。

 1990年代後半に北朝鮮を襲った大飢饉は大量の孤児を生み出した。彼らはコッチェビと呼ばれ、その多くは豆満江を越え中国に活路を求めた。コッチエビは現在の北朝鮮でも繰り返し産み出されているが、初代コッチェビの中には20代の青年に成長した者も多い。彼らの中には徒党を組み活動している者もいる。筆者(N氏)は中朝国境で多くのコッチェビに出会ったが、彼らに共通しているのは旺盛な生命力である。多くのコッチエビが餓死したが、生き残ったコッチエビはその苦難の生活の中から逞しい生命力を獲得していた。死の淵まで行き、死んだ仲間の肉を食べて生き延びた彼らの生命力は半端ではない。

 彼らの多くは今中国で朝鮮族カンペ(日本風に言えばヤクザ)の手先となり中朝国境を行き来し非合法活動に手を染めている。彼らの中には独立する者も現れ始めている。

 彼らのほとんどは幼い時中国に逃れたため主体思想の洗礼を受けていない。そして現在の北朝鮮を支配する金王朝にいかほどの忠誠心も抱いていない。彼らの中から、もしかしたら北朝鮮金王朝に楯突く現代のホン・ギルドンが生まれるかも知れないと考えるのは妄想に過ぎるだろうか。

 そしてもう一つは北朝鮮人民軍の退役軍人、脱走軍人である。彼らは16歳ごろ兵役に就き10年間の兵営を終え26歳ごろ社会に復帰する。最近は脱営する若い兵士も増えているという。脱営したものはもちろん、無事に兵役を終えた者でも待っているのは誰もが嫌がる炭鉱勤務かシベリアでの木材伐採出稼ぎである。10年も国家に尽くした揚句がこの待遇であることから彼らの不満はすさまじいものがある。

 中朝国境地帯で退役した兵士たちが見たのは中国の物が流れ込む市場の活気であった。そこでは才気さえあれば膨大な金を稼ぐ可能性があった。腕力優れた兵士、特に特殊部隊出身の元兵士は、その持てる力をフルに活用して最初は市場の用心棒、国境地帯での密輸に従事し富を蓄えていく者が出て来た。そして力と度胸のあるものに人が集まり始めた。人民武力部、保衛部などはやっきになって彼らを取り締まった。しかし財力を蓄えた彼らは人民武力部、保衛部を金で取りこんだ。今では人民武力部、保衛部の中からそうした元兵士のヤクザ組織のお先棒を担ぐ者が出るまでに至っている。

 筆者(N氏)が中朝国境で懇意にしている朝鮮族カンペ(ヤクザ)は北朝鮮カンペと手を組みオルム(氷)と呼ばれる覚せい剤やアヘン、軍用拳銃の密輸取引をしていると語った。

 中でも一番利益が出るのは金の密輸だ。金は北朝鮮の特産品であるが、それは金一家が独占するいわゆる「一号案件」である。その金まで密輸しているとするならそれに一号物資を管理する金一家の金庫番39号室のメンバーが関わっていることは明らかだ。

 彼らは北朝鮮国家をいかほども恐れていない様である。それは、彼らは兵営で仲間たちの幾たびかの死を目撃し、犯罪で国家に殺されようと餓死しようとそれは同じだと考えている。ならば国家に反しても自力で生き抜くという信念を固めているのである。

 彼らの中からも現代のホン・ギルドンが出る可能性も無いとは言えないのだ。


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小野登志郎

Author:小野登志郎
職業 ノンフィクション・ライター。ハードボイルドに疲れてきた三十路後半男。枯れていくばかりの人生を楽しむことにします。

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