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第一回「フォーラム・現代東アジア研究」盛り上がりました。

 講師の安田峰俊さんのお話をまとめると以下のようになります。


「80後(バーリンホウ)とは、80年以降に生まれた若者世代のこと。その特徴としては、資本主義に慣れており、享楽的、また政治に無関心(ノンポリ)という点が挙げられる。対日認識面では、都市住民や富裕層を中心に日本のサブカルチャーに触れるなどして穏健な対日観を持つ場合もあるが、一方で江沢民時代の反日教育を受けた世代でもあり、日本に興味を持つ者以外の対日認識には教条主義的な「反日」も根強く見られる。また大学に進学できる層の間では語学勉強に積極的であり、海外の文化や商品を消費することを好む。さらに、ネットとの親和性が高い(中国には現在4億4千万人のネットユーザーがいるが、そのうちの 50%は14歳から25歳の層で占められている)。

 彼らは、78年の開放政策以後に生まれたため、繁栄の時代の中国しか知らない。その ため、体制に対する不満もそれほど持っていない。「現状でもそこそこ幸福ではないか」というのが彼らの本音。ただ、一方で、古い中国のしきたりや文化に対 して違和感を覚え始めている世代でもある。

 たとえば、中国はコネ社会だと言われるが、得に都市部の80後の中には、コネ社会から離れ、個人主義的に生きようとする層も存在する。ただし、中国では結婚は「家と家のもの」という意識がまだまだ根強く、富裕層や党幹部を中心に政略結婚の文化も根強く残る。就職においても、コネがあることは圧倒的に有利である。

  結婚に関しては、新しい価値観も生まれつつある。都市部の若い女性の間では、『経済適用男(エコノミー男子)』と呼ばれる男性像が理想の結婚相手とされはじめている。月収が2000元から1万元くらいあり、定職を持っており、酒を飲まず、煙草を吸わず、顔は悪くはないが、派手にもてることはない──つまり、堅実 で扱いやすい男性が若い女性に好まれる、従来にはなかった傾向も生まれつつある。一方で、若い男性には、あくまでも理想としてではあるが『簡単方便女(イージー女)』というイメージも登場しつつある。金に執着せず、派手に着飾ることがなく、日本で言う「ユニクロ系」のようなこざっぱりした服装を好み、経済的に男に依存しない──女性の価値観に異議を唱えるかのような中国の「草食系男子」の叫びである。

 とはいえ、そういった新しい価値観を持つ80後は、主に北京や上海などの沿岸部の大都市に住む若者に限定され、彼らの占める割合は、80後全体に対して。数%程度であると考えた方がいい。地方都市や農村ではまだ古い価値観が根強く残っており、貧困層が多くを占める。現に、反日デモの中心となったのは地方都市に住む80後たちであった。

 また都市部においても、経済格差が広がっている。「蟻族」と呼ばれるワーキングプアの学生は、都心のアパートに4、5人で ルームシェアをし、細々と暮らしている。その姿が蟻の巣に似ていることからの命名。彼らは大学を出たにもかかわらず、よい就職先がなく、低賃金労働に従事 している。その背景のひとつとしては、中国の開放政策に合わせ、大学が資本主義化されたことがある。大学は収入源を確保するため定員を無際限に拡大し、学生を次々と入学させ、その結果、大学進学率は20年で10倍に跳ね上がった(天安門事件の時が2、5%→今25%)。しかし、ホワイトカラーの雇用の枠はそれに完全に追いつくほどには変化しなかったため、多くの学生が就職できず路頭に迷うことになった。

 ネットでの言動も、日本ほど自由に行われているわけではない。中国には厳しいメ ディア検閲が存在し、宣伝部が各メディアに「命令」を通達している。ほかにも、明文化されていない言論上のタブーが存在し、ネットの掲示板などでは、管理 者が自主的にタブーに抵触するような言動を取り締まっている。つまり、ネットユーザーの大半を締める80後は、たとえ体制に対する不満を持っていたとして も、それを表だって表明できないのが現状である。

 そうなると、根本的な問題として、中国の民主化は可能かという問題に行き着く。中国共産党内の民主化を進めようとする動きも党内にはあり、トップの胡錦濤もそれに一定の共感を持っているとは考えられるが、例えば習近平のような2世政治家たちは、既得権益の保持の観点からそれに対して難色を示す立場にあるとみられる。いずれにせよ、8000万の党員を抱える共 産党内を民主化するだけでも大変な作業であり、ましてや13億の人口を抱える中国全土を民主化するのは気の遠くなる大事業であると言える。一方で、連省自治(連邦制)のアイデアは1920年代から存在する」

 安田さん、ちょっと早口だったけど、とてもコンパクトかつ分かりやすく、お話していただきました。質疑応答も盛り上がり、そのまま宴会へ。途中、海老蔵事件の影響で、取材モードになってしまい迷惑をかけてしまいましたが(スミマセン……)、とっても熱心な勉強会となりました。

 来月も18日(土)に行う予定。なんだか真面目な勉強会、久しぶりです。良いね、この雰囲気、でした。 


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本日帰国。ヘトヘト……です。

 北京ではトラブル続きで、予定より二日間帰国がオーバーしてしまった。もう文字通りドロドロ。でも、かなりの収穫があった取材旅行だった。

 とにかく、北京アンダーグラウンドは、濃密でした……。



「フォーラム・現代東アジア研究」第一回告知。

 記念すべき第一回目は、ノンフィクションライターの安田峰俊氏をお呼びして、中国「80後」の世代についてお話いただきます。日時は11月27日(土)午後五時~、場所は歌舞伎町案内人の李小牧さんのお店「湖南菜館」。ふるってご参加くださいませ。

 あと先日、中国で最も有名な日本人、加藤嘉一氏にお会いした。頭脳明晰のみならず容姿端麗、今もそして今後ともかなり「ヤル」人でしょう。一致した意見は「日中問題は、両国とも国内問題」、「日本の反日勢力は、中国の反日なんかよりも反日」などなど。弱冠26歳にも関わらず、貫録十分なお方でした。彼には正直、僻みを超えて羨望すら覚えましたね、ワタクシは(笑)。

 それはともかく、今から北京に行ってまいります。ウロウロしてきます!

 


 


北京に行ってきます。

 今月18日から5日間、中国は北京に行ってまいります。次期国家主席と目される周近平に極秘取材をしてきます……、訳はないのだが、いろんな連中と会ってくる予定。北京はむちゃくちゃ寒いらしいけど、当地で一番安い防寒具を買ってみようと思う。

 それと帰国後の27日(土)に、「フォーラム・現代東アジア研究」と銘打って研究会を始めることになった。中国や朝鮮半島の今について、若い学生、研究者、ジャーナリスト、ビジネスマンらであれやこれやとやろうと思っている。詳細は追って告知します。

 なんだか最近、人間関係が一気に広がっているのを実感する。私は金はないけど、人的資源には恵まれている。やっぱりこれが財産だなぁとしんみり思っている昨今であります。

 



プロフィール

小野登志郎

Author:小野登志郎
職業 ノンフィクション・ライター。ハードボイルドに疲れてきた三十路後半男。枯れていくばかりの人生を楽しむことにします。

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