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キー局だってどうなるか、分からない。

 NHKの三十代の記者さんと話をしていたら、「ウチもいつ東電や郵政事業みたいに、世間から集中砲火を受けたとしてもおかしくないですからね」と言っていました。冗談とも本音とも言えない複雑な表情をしていたのが印象的でした。

 今はなにか瑕疵があれば、なにがなんでも集中砲火の時代。この記者さんの言うとおり、「NHK解体」が叫ばれて一気に無くなってしまうことだって有り得る時代ですね。

 昨日の産経新聞の話にもどりますが、産経新聞が紙の読者に向かって「紙の購読料を払わずともインターネットでタダで読めますし、さらには紙よりも配信が速いですよ」と、身もふたもの無い今の「真実」を、「正直」に言ってしまったらどうなるか? わたしは産経新聞の営業妨害をやっているわけではありません。

 で、そうなった場合、産経新聞はこう言わざるを得なくなるでしょう。「でも、紙の購読を辞めることは、辞めてください。今まで通り購読をお願いします。情報を取得する取材の費用と良質な記者の育成、生活の保障は、紙の購読料と広告によってその多くが賄われています」と。

 NHKもそうですね。受信料でいろいろと問題が起きていますが、お金がないと良質な番組作り、取材活動はやっぱり不可能ですから。

 マスコミ・報道各社は今まで、自らが依って立っている収益構造を、自分の言葉で説明することをしてきませんでした。そして、取材費がどれほど大事であり、その確保と運用にどれだけ気を遣ってやってきたのかも、もちろん公的に口外することはしてきませんでした。

 これは警察の捜査費とほとんど同じと考えてよいでしょう。警察の味方をするわけじゃありませんが、捜査費が使えなくなった刑事は、格段にその捜査能力を落すことでしょう。外交や軍事などといった機密費もそうでしょう。それは記者も同じです。

 某県県警のある刑事が言っていました。「警視庁は金で情報を取ることで有名だ」。本当かもしれませんし、嘘かもしれません。しかし、情報を得るのにお金が掛かることは、本当の話なのです。

 ともかく、マスコミ報道各社の収益構造がドラスティックに変わる時、それは、報道の質が今よりも変化する可能性があるということですね。民間の報道各社は、競争原理で動いているわけで、ある意味仕方ないかもしれませんが、わたしはNHKという「国営放送」は、競争原理、市場原理ではないところで取材、報道することができる局として、とっても重要だと思っています。

 ともかく、こういった難問にぶち当たっているのが、今の報道各社であり、今後どうなっていくのかはなかなか分からないところがありますね。

 まあ、フリーランスのわたしが、心配することではないということも「本当」の話ではありますがね。。

 
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記者に対する告訴。

 最近、友人のまだ若い週刊誌記者が、彼が関わった記事について初めて告訴されたと言って、少し嘆いていました。それも、なんと刑事告訴。民事ならよくあることですが、刑事。そしてその告訴は警察に受理されたとのことです。刑事告訴は結構ありますが、警察は滅多なことでは受理しません。ということは、なんらかの「結果」を出すということなのかもしれません。
 
 またもう一人、弱冠20歳そこそこのフリーランスのライターM君も、我が国の最大野党の金脈を暴こうとして告訴をちらつかせられ、かなり陰湿な事態になっています。彼の方は生来の楽天家気質なのか、「大丈夫っすよ」なんて気丈にふるまっていますが、やはりいろいろと心労はあるようです。

 言論に対しては言論で対抗するのが、基本中の基本です。権力者による、告訴をちらつかせての恫喝に対しては、断固として対峙すべきでしょう。

 しかし、度が過ぎた名誉棄損ならば、法廷で争うことになるのも仕方がないでしょう。彼らは正念場を迎えています。

 これは紙の世界の話。では、ネットの世界はどうか。

 いくつかの雑誌でも書かれていますが、現在警察庁は、ネット犯罪の摘発を重点的に進めていると聞きます。この中に、重大な名誉棄損行為も含まれるのでしょうが、ネットの世界には「正当な言論活動」とは、とうてい言えない誹謗中傷が横溢していることは周知の通りです。

 紙の世界には、読者が目にする記事になる前に、編集者の厳重なチェックがあります。しかし、ネットの世界の多くは、編集者がいない。

 名前や顔を出して、ブログできわどい記事を書くことは、かなりリスクがあることを実感しています。記者やライターにとって、編集者の存在はやはり大きいのです。人間誰しもミスはしますから。

 紙の世界のライターと、ネットの世界のライターの質的な違いはほとんど無いと思います。文章の巧拙に、紙もネットも無いなと思います。

 しかし、紙では絶対にやられないことが、ネットでやられていることも事実です。今までは、ルールが無かった、もしくは認知されていなかったということかもしれません。

 警察庁のネット世界に対する介入がどこまで進むのか。わたしは注目しているのですが、あまり公権力のお世話になるのは良くないことでしょう。

 そうならないためにも、わたしたちは今、自浄能力が問われているのかもしれませんね。これはもちろん、自戒を込めてです。

■追記
 当ブログ名ですが、「東京虚業大学」から「小野登志郎のブログ」に改名いたしました。「『虚業』という言葉がイメージ悪い」と多数言われましたので。でも、あまり変わらないかな。。


『オクターバー・ガール』

 友人の伊藤螺子(いとう・ねじ)クンの作家デビュー作『オクターバー・ガール』――螺旋の塔に導くものは――(徳間文庫刊)。「第9回トクマ・ノベルズEdge新人賞」受賞作です。

オクターバー・ガール 螺旋の塔に導くものは (徳間文庫)オクターバー・ガール 螺旋の塔に導くものは (徳間文庫)
(2011/09/02)
伊藤螺子

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(下記は本文から抜粋) 

「『真尋は、その歌はどんな歌だと思ったかな?』
 そう問われて、僕はなんとか思い出そうとした。メロディは忘れてしまったが、僕の体のどこかにあの歌が、乾かない水染みのように張り付いているような気がした。
『えーと、わかんないけど、楽しかったよ。海がね、わーって歌ってた』
『そうか……』
 そう言って、父は車の窓を開け放った。海水が飛び込んでくる代わりに、潮の濃い匂いが鼻をかすめた。
『お前は、歌を視たのかもしれないな」
『……よくわかんない」

(中略)

 まだ五歳だったこの時には父の言葉の意味が分からなかったが、今はわかる。
 僕はこの時、初めて音楽の世界に飛んだのだと。」


(抜粋終わり)


 
 音楽を聴くと、その音楽の世界に意識が飛ぶ〝特異体質〟の持ち主である「僕」の、ひと夏の音楽ファンタジー。現実と異世界が交錯し飛び回る暖かい文体。既存のファンタジーでもなく、ライトノベルでもない新ジャンルを開拓したのだろうか。

 紹介したくだり、何だか、伊藤螺子本人の音楽に対する原体験なのかなと思ったりしました。
 
 不思議な感覚の持ち主です、伊藤螺子。音楽をこよなく愛し、その音楽を文章にしてしまうことを果敢に試みる。

 良い表紙だね。なんだかキミの内面世界をよく表しているように思うよ。しかし、現実のキミが出会っている世界とはだいぶ違うけどね。

 初めて出会った6年前、大学を卒業したばかりの彼は、体重60キロそこそこのやせっぽっちだった。しかし半年後、彼は85キロ超級の重役「専務」(体格だけ)になっていた……。

 いったいなにがあったのだ、伊藤螺子。しかし、今はだんだん落ち着いて70キロ前後を保っているようだが。

 新宿生まれの彼とは、月に一回は会い、そして酒を飲む。いろんな言葉を交わし合った彼が、晴れて作家デビュー。初めて彼のまとまった文章を読んだが、とっても上手い。そして読者を、ふんわりとしたマイナスイオンに包まれた世界にいざなってくれる。

 文体は人を表します。そして歌声も人を表します。見た目だけで判断してはいけませんね。

 伊藤螺子の歌声はそこまでじゃないけど、彼の文体と感性は、とっても不思議で素晴らしい。

 彼の本を読んで一度「イリュージョン」してから、また現実に戻ります。


  

  

いろんな「情報」ありがとうございます。

 大宅文庫を知っていますか? わたしたち物書きの聖地とも出発点とも言える場所。さあ何か調べるぞ、となると、まず最初に向かうところがここ大宅文庫です。

 ここでは過去に発表された雑誌記事が、有料ですが全て閲覧、コピーできます。「東方神起」「JYJ」と打つと、千を優に超える物凄い数の記事が検索されますが、まずはどんなに時間がかかろうとも、ほぼ全てに目を通します。それにプラスして、「エイベックス」「「ペク・チャンジュ」「イ・スマン」「SMエンターテインメント」と打つとさらに出てきます。これにも目を通します。この作業は、だいたい8月中ごろまでに完了しています。

 もっと安上がりで済ましたいならば、国会図書館でも可能です。しかし、やたら時間がかかります。
 
 ここまでは誰にでもできます。ネット情報の断片だけで判断されている方たちもいるようですが、記者や編集者、報道各社が練り上げ作り上げた記事を読まずに、その断片的な情報だけで、自分だけが判断するのなら問題はないです。しかし、見もしたこともない他人の判断や意見に対して、所構わず辛辣極まりない言葉を吐き、傷付けるのは、大人としてどうなのか、とはやはり思います。

 で、ここで得た過去記事の情報を、わたしたち物書きはどうするか? その中でこれぞという記事の真偽を確かめます。それは、執筆者(業界的に失礼なので避けたい)か執筆に関係した人間から話を聞くことで、ある程度判別が付きます。いちおう十年以上この業界に在籍しているので、なんらかの筋を当たれば、たどり着くものです。

 先に「御用記者」と書きましたが、実はこれは事の一面であり、彼ら彼女ら記者たちは、ネタ元を守らなければならないので、書けないことがたくさんあります。彼ら彼女らには苦悩もあるのです。そういうことですので、彼ら彼女らは隠されたネタの宝庫でもあります。いわゆるオフレコ情報を持っているということです。そういった人たちからも、記事に書けなかった断片をこつこつと聞き出していく。

 そして何よりも、わたし独自のネタ元が多数います。これは昨日今日にできた関係ではございません。長い時間をかけて醸成した信頼関係があります。そして、このネタ元は、わたしの立場からは絶対に守らなければならないものです。書く時には、それと分からないように注意しなければなりません。

 こうした情報の断片を総合すると一つの形が見えて来るのです。もちろん真実の全てではありません。おぼろげながら、と表現した方が良いかと思います。

 そういった情報が記事になるのがいわゆる総合月刊誌です。かつてはその最高峰というか最過激派の月刊誌が『噂の真相』だったという訳です(諸説ありますが、わたしは今でも尊敬しております)。

 で、今でもこの志を受け継いだ雑誌はいくつかありますが、しかし、今は2ちゃんねるを始めとしたネットという巨大な「情報媒体」があります。ただ、このネットの情報は玉石混交、出元を検証することは難しい。でも、なんとかしてたどってみると、案外一般の新聞や雑誌の報道だったりします。

 さらに面倒なのは、その記事を勝手に改ざんする者もいる。これは編集というレベルではなく、正確には、偽造ねつ造と呼ぶべきものです。単なる間違いではなく、悪意あるねつ造情報を垂れ流しているな、と判断したならば、このサイトは一切信頼しないことにしています。

 とはいえ、ネットの世界には、新聞雑誌が見落としている新事実も落ちていることもあり、決して侮れない。ネットは今や報道関係者のみならず、警察関係者も目を光らせています。でも、あんまりネットばかり見ていると「事件がネットに落ちているのか!」と上司や先輩からどやされます。

 いわゆるネット・リテラシーの無い若い刑事や記者は、事実無根の情報に踊らされて恥ずかしい思いをすることもあります。結構こういうミステイクした経験のある人、多いのです。

 笑い話ですが、その道ン十年の捜査、取材のベテランが、ネット社会の技巧に慣れてないが故に、いとも簡単にネットの虚偽報道に踊らされたりすることもあります。もうだいぶ前になりますが、高額な海外電話を駆使してきたベテラン・ジャーナリストに「メールってタダなのか?」と聞かれた時は、のけぞりました。

 ネットは匿名ですから、名誉毀損で訴えられる可能性が新聞雑誌に比べ格段に低いです。それに比べて、どこの雑誌も新聞も裁判は面倒に思うもので、負けたりしたら媒体全体の信用にも関わる。結果保守的になりがちです。

 ですので、匿名でネットに流す記者もいれば、もしくはその業界の関係者、政府関係者自身が流す場合もある。その最たるものがウィキリークスだったりします。また、中国など言論統制の厳しい国では、その国に住む生の声を聞きたいなら、ネットの方が良いかもしれません。

 芸能人の場合、ツィッターでつぶやき失敗している例が多々ありますが、芸能記者の中には「ツィッター番」みたいになっていた人もいます。最近はさすがに気を付けているようですがね。

 わたしは、ネットの匿名性を批判するものではまったくありません。その可能性と今の時代の強烈な戦闘力を認めるものです。

 ただ、なかなかに検証が難しかったりします。まして海外のネットとなると、更に困難で時間と労力が掛かります。

 韓国の報道関係者ともコンタクトを取っております。日本と韓国は、例えばアフリカ諸国などと比べますと、なんといっても歴史も深く、近い関係にあります。同じお隣の国でも、中国の報道関係者はほとんど信じることはできませんが(台湾、香港はまた別)。

 これも笑い話ですが「北朝鮮のジャーナリスト」を堂々と名乗る人間も世の中にはいます。あり得ないだろ、と突っ込みを入れるべきものですら、もはやありません。

 それはともかく、ネット情報に頼る人々のなかには、いわゆるマスコミへの不信を持つ者も多い。でも、それはそれとして、注意深く眺めて欲しいものです。

 そして、騒動の当事者に直接聞くというやり方は、どんな素人でも考えつくことでしょう。これを「当たり取材」と言いますが、何の手札もなく当たったところで関係者からは「シッシッ」と手を振られて、なおもすがると、警察を呼ばれてハイお終いです。そこまでやるのも記者魂であり、個人的には尊敬に値しますが、まあ、賢いやり方とは言えませんし、実りは少ないでしょう。

 結局長い時間を掛けてじっくりと作りあげた独自のネットワークが、ジャーナリストやノンフィクションライターの財産であり、力量ということになります。そういう凄い先達は、今でも結構おりまして、こういう人たちをプロフェッショナルとわたしは呼びます。

 この間の経緯を見ながら、わたしは思うのですが、自分ではない他人を操ってはいけない。他人は他人、自分は自分です。

 自分ではない他人を操ってはいけない。いくら好きな人でも、いくら嫌いな人でも、他人を操ろうとしてはいけないと思います。

 しかし、そうは言えど、世の中には確信犯的に人を操ろうとしている人もいれば、それが仕事の人もいる。また、そうと気付かず、ついつい操ってしまう、あまつさえその行為を「愛」だと思い込んでいる人もたくさんいます。ですから、注意深く、言動を見つめる必要があると思います。

 他人を操ること、操ろうとすることは、他人に対してもそうですし、自分にとっても良くないことですよね。これはもちろん自戒を込めて、という意味です。しっかり内省的に自戒を込めて……。

 本当に難しいことですよね。それでもなお、人さまのことを書くのは。

 本日の朝も、ゴミの出し方について近所のご老体に懇切丁寧に叱られました。うなだれて聞き入るばかりでしたが、いずれ『上手な叱られ方』という本を上梓すべく、頑張りたいと思ってます。

 


刑事モノ。

 最近、下記二冊の本出版のお手伝いを、ほんのちょこっとだけしました。いずれも濃厚な作品となっておりますので、全国7万の当ブログ読者の皆さまは、ぜひとも手にとってみてください。

 どうぞよろしくお願いいたします。


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小野登志郎

Author:小野登志郎
職業 ノンフィクション・ライター。ハードボイルドに疲れてきた三十路後半男。枯れていくばかりの人生を楽しむことにします。

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