ヘイトスピーチと言論の自由、そして「愛国」
昨日、ある雑誌から取材を受けてコメントを求められたのだが、その取材内容とは下記の事件に関すること。
「大手製薬会社「ロート製薬」(大阪市生野区)がテレビCMで韓国人女優を起用していることに言いがかりをつけ、降板させるよう脅したとして、大阪府警捜査4課は10日、強要容疑で京都市右京区山ノ内宮前町の元市民グループ支部長、西村斉容疑者(43)ら4人を逮捕した。西村容疑者は「日本の領土に関わることなので、あれくらい脅さないといけないと思った」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は今年3月、同社を訪問し、応対した男性社員(50)をビデオ撮影した上、その場でインターネットの動画投稿サイトに投稿。さらに韓国人女優について「竹島を韓国の領土だと世界中で宣伝している反日活動家だ」などと脅してCMから降板するよう求めたとしている。
同社をめぐっては、今年2月、韓国の人気女優、キム・テヒさん(32)を自社CMに起用したことについて、インターネットの掲示板などで批判が殺到。発表会見が中止になるなどのトラブルがあった。
MSN産経ニュース 2012.5.10 11:49
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120510/waf12051012010012-n1.htm」
少し前からちらほら登場していた、既成の右翼団体とは違うとされる「市民右翼』と呼ばれる人間たち。彼らに関しては、ジャーナリスト安田浩一さんの近著『ネットと愛国 在特会の“闇”を追いかけて』(講談社)に詳しい。
で、上記事件。逮捕したのは「大阪府警捜査四課」とある。捜査四課と言えば、暴力団の犯罪を管轄する部署である。彼らを暴力団扱いにしたということなのか、いちおう彼らは思想犯ということなので公安部が動くのかと思っていた。
基本的に右翼団体の取り締まりは、刑事警察の組対部、捜査四課ではなく、思想犯を扱う公安部の管轄とされる。公安部では、右翼に化けた暴力団に関しては、公安三課事件班が処理する。しかし、現状では公安三課事件班は、あまりこの種の事件捜査に熱心ではないと聞く。
今回の事案、捜査四課と公安部では、どちらが扱うのか意見が割れたのではないだろうか。「あんなの思想犯じゃない」「いや、暴力団でもない」といった感じで。暴力団と密着した従来型の右翼団体とは違うので、定義に関しても困ったのかもしれない。ともかく、市民右翼と呼ばれる人間たちを、マル暴である捜査四課が摘発に動いたことには少し驚いた。
ちなみに、彼らは金を要求したわけでも無さそうだ。強要の目的はあくまでも「CMに出演する韓国女優の降板」。ここも、金が主目的の従来型の右翼団体とは一線を画している。
また、強要の罪で逮捕したことにも少し危惧するものがある。別の記事では「また来るぞ」と継続の意思を示したとあるが、この事例を拡大適用してしまうと、正当な抗議活動や取材活動にも支障が出る恐れがある。
とはいえ、彼らの聞くに堪えない「ヘイトスピーチ」は、そろそろどうにかした方が良いとも思う。彼らが吐く排外的言辞は、ここに書くのもはばかられるほど酷いのだ。
ヘイトスピーチを明確に違法とする国もある。言論の自由との関係も難しいところだろうが、何がいけなくて、どこまではOKなのか、我が国も、せめて議論だけでも始めた方がよいのではないだろうか。摘発の主体はマル暴か公安部か、の問題ではもはや無いはずだ。
ヘイトスピーチを法律で規制しろ、と書いてしまうと、今度は一部の左翼から批判されるかもしれないが、彼らのヘイトスピーチが蔓延した社会を想像するとゾッとする。少なくとも、今の段階でも少なくない数の人間たちが、深く傷ついている。大人の年齢に達している連中に、良ろしくない言葉を吐いちゃいけません、ということを法律で分からせるというのは、かなりヘコむ事態ではあるのだが。
「大手製薬会社「ロート製薬」(大阪市生野区)がテレビCMで韓国人女優を起用していることに言いがかりをつけ、降板させるよう脅したとして、大阪府警捜査4課は10日、強要容疑で京都市右京区山ノ内宮前町の元市民グループ支部長、西村斉容疑者(43)ら4人を逮捕した。西村容疑者は「日本の領土に関わることなので、あれくらい脅さないといけないと思った」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は今年3月、同社を訪問し、応対した男性社員(50)をビデオ撮影した上、その場でインターネットの動画投稿サイトに投稿。さらに韓国人女優について「竹島を韓国の領土だと世界中で宣伝している反日活動家だ」などと脅してCMから降板するよう求めたとしている。
同社をめぐっては、今年2月、韓国の人気女優、キム・テヒさん(32)を自社CMに起用したことについて、インターネットの掲示板などで批判が殺到。発表会見が中止になるなどのトラブルがあった。
MSN産経ニュース 2012.5.10 11:49
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120510/waf12051012010012-n1.htm」
少し前からちらほら登場していた、既成の右翼団体とは違うとされる「市民右翼』と呼ばれる人間たち。彼らに関しては、ジャーナリスト安田浩一さんの近著『ネットと愛国 在特会の“闇”を追いかけて』(講談社)に詳しい。
で、上記事件。逮捕したのは「大阪府警捜査四課」とある。捜査四課と言えば、暴力団の犯罪を管轄する部署である。彼らを暴力団扱いにしたということなのか、いちおう彼らは思想犯ということなので公安部が動くのかと思っていた。
基本的に右翼団体の取り締まりは、刑事警察の組対部、捜査四課ではなく、思想犯を扱う公安部の管轄とされる。公安部では、右翼に化けた暴力団に関しては、公安三課事件班が処理する。しかし、現状では公安三課事件班は、あまりこの種の事件捜査に熱心ではないと聞く。
今回の事案、捜査四課と公安部では、どちらが扱うのか意見が割れたのではないだろうか。「あんなの思想犯じゃない」「いや、暴力団でもない」といった感じで。暴力団と密着した従来型の右翼団体とは違うので、定義に関しても困ったのかもしれない。ともかく、市民右翼と呼ばれる人間たちを、マル暴である捜査四課が摘発に動いたことには少し驚いた。
ちなみに、彼らは金を要求したわけでも無さそうだ。強要の目的はあくまでも「CMに出演する韓国女優の降板」。ここも、金が主目的の従来型の右翼団体とは一線を画している。
また、強要の罪で逮捕したことにも少し危惧するものがある。別の記事では「また来るぞ」と継続の意思を示したとあるが、この事例を拡大適用してしまうと、正当な抗議活動や取材活動にも支障が出る恐れがある。
とはいえ、彼らの聞くに堪えない「ヘイトスピーチ」は、そろそろどうにかした方が良いとも思う。彼らが吐く排外的言辞は、ここに書くのもはばかられるほど酷いのだ。
ヘイトスピーチを明確に違法とする国もある。言論の自由との関係も難しいところだろうが、何がいけなくて、どこまではOKなのか、我が国も、せめて議論だけでも始めた方がよいのではないだろうか。摘発の主体はマル暴か公安部か、の問題ではもはや無いはずだ。
ヘイトスピーチを法律で規制しろ、と書いてしまうと、今度は一部の左翼から批判されるかもしれないが、彼らのヘイトスピーチが蔓延した社会を想像するとゾッとする。少なくとも、今の段階でも少なくない数の人間たちが、深く傷ついている。大人の年齢に達している連中に、良ろしくない言葉を吐いちゃいけません、ということを法律で分からせるというのは、かなりヘコむ事態ではあるのだが。
ここにきて、なぜかEXILE……。
昨日は母の日。そういえば、もう何年も母に会っていない。おーそうやったー、と柄にもなく「あと五十年は生きてください」とメールをしたら、「頑張ってみるよ〜」とハイテンションなお答え。で、その次の文言に、のけぞった。
「11日はヤフードームでEXILEのコンサートを楽しんできました。立ち続けで旗を振り続けて、疲れたー!!!」
え、あのオラオラのチンピラ? なんですと……。ご母堂、乱心か。と思い、恐る恐る返信する。
「なんで? EXILE?」
「そう!! ファンクラブ会員です(ピースの絵文字)」
うげ。この時点でかなり息苦しくなってきました。それでも、わたしはライターのはしくれ。気力を振り絞って「マジで! 好きなの?」と聞くと、
「イエス、イエ〜ス(またもピースの絵文字)」
……さすがに堪え切れない。なんとも言えない感じがしてきたので、往信はいったん中止。その後、編集者との打ち合わせの最中、つい相談してまった。
「EXILEだって。どう思う……」
「え〜マジっすか。お母さん、何歳なんですか?」
「いや、確か68歳……」
「何が良いんですかね?」
それを聞こうかどうか、迷っていた。「聞いてみたらどうですか」と編集者氏は言う。確かにそうだなと好奇心が勝ってしまい「あの、何が、良いの?」と聞いてみた。すると、
「ダンスが上手。人気グループ。未経験にチャレンジかな。SMAPに誘ってもらったのでEXILEはわたしが誘いました(笑顔の絵文字)」
SMAPもかー。これは「一大事でござるぞ」と父にも話を聞かんとならんと思うが、そういえば父は紅白での浜崎あゆみを見ながら「このおかしなネーチャン、良いね」なぞと、酔っぱらいながら言っていたことを思い出してしまったので、辞めることにした。おのれ、エイベックス。
これは確かにかなりの衝撃がありますね。自分の身に降りかかってみると、やっぱり不思議な気持ちがするものです。こんな母ではなかった。朝八時から夜十時まで、日曜日以外毎日薬局を切り盛りしていた真面目一徹の母が、よりによってあんなろくでもないチンピラ不良……もとい、EXILEとは。
でもまあ、まだまだ本気でハマっているわけではなさそうです。別にハマってもいいのだろうけど、不肖の息子が東方神起とJYJで四苦八苦している最中に、なんたる不謹慎。不測の事態。
「良い傾向ですよ」編集者。「良い傾向かね」わたし。
まこと、とんでもなく微笑ましいのでした。
全国のご母堂さまもご家族に囲まれながら、いろんな局面で人生の変化を楽しんでいらっしゃるのでしょう。母の日に日韓のイケメンたち。なんともよく分からない事態ではありますが、まあ、良い傾向なのでしょうかね。
「11日はヤフードームでEXILEのコンサートを楽しんできました。立ち続けで旗を振り続けて、疲れたー!!!」
え、あのオラオラのチンピラ? なんですと……。ご母堂、乱心か。と思い、恐る恐る返信する。
「なんで? EXILE?」
「そう!! ファンクラブ会員です(ピースの絵文字)」
うげ。この時点でかなり息苦しくなってきました。それでも、わたしはライターのはしくれ。気力を振り絞って「マジで! 好きなの?」と聞くと、
「イエス、イエ〜ス(またもピースの絵文字)」
……さすがに堪え切れない。なんとも言えない感じがしてきたので、往信はいったん中止。その後、編集者との打ち合わせの最中、つい相談してまった。
「EXILEだって。どう思う……」
「え〜マジっすか。お母さん、何歳なんですか?」
「いや、確か68歳……」
「何が良いんですかね?」
それを聞こうかどうか、迷っていた。「聞いてみたらどうですか」と編集者氏は言う。確かにそうだなと好奇心が勝ってしまい「あの、何が、良いの?」と聞いてみた。すると、
「ダンスが上手。人気グループ。未経験にチャレンジかな。SMAPに誘ってもらったのでEXILEはわたしが誘いました(笑顔の絵文字)」
SMAPもかー。これは「一大事でござるぞ」と父にも話を聞かんとならんと思うが、そういえば父は紅白での浜崎あゆみを見ながら「このおかしなネーチャン、良いね」なぞと、酔っぱらいながら言っていたことを思い出してしまったので、辞めることにした。おのれ、エイベックス。
これは確かにかなりの衝撃がありますね。自分の身に降りかかってみると、やっぱり不思議な気持ちがするものです。こんな母ではなかった。朝八時から夜十時まで、日曜日以外毎日薬局を切り盛りしていた真面目一徹の母が、よりによってあんなろくでもないチンピラ不良……もとい、EXILEとは。
でもまあ、まだまだ本気でハマっているわけではなさそうです。別にハマってもいいのだろうけど、不肖の息子が東方神起とJYJで四苦八苦している最中に、なんたる不謹慎。不測の事態。
「良い傾向ですよ」編集者。「良い傾向かね」わたし。
まこと、とんでもなく微笑ましいのでした。
全国のご母堂さまもご家族に囲まれながら、いろんな局面で人生の変化を楽しんでいらっしゃるのでしょう。母の日に日韓のイケメンたち。なんともよく分からない事態ではありますが、まあ、良い傾向なのでしょうかね。
記者に対する告訴。
最近、友人のまだ若い週刊誌記者が、彼が関わった記事について初めて告訴されたと言って、少し嘆いていました。それも、なんと刑事告訴。民事ならよくあることですが、刑事。そしてその告訴は警察に受理されたとのことです。刑事告訴は結構ありますが、警察は滅多なことでは受理しません。ということは、なんらかの「結果」を出すということなのかもしれません。
またもう一人、弱冠20歳そこそこのフリーランスのライターM君も、我が国の最大野党の金脈を暴こうとして告訴をちらつかせられ、かなり陰湿な事態になっています。彼の方は生来の楽天家気質なのか、「大丈夫っすよ」なんて気丈にふるまっていますが、やはりいろいろと心労はあるようです。
言論に対しては言論で対抗するのが、基本中の基本です。権力者による、告訴をちらつかせての恫喝に対しては、断固として対峙すべきでしょう。
しかし、度が過ぎた名誉棄損ならば、法廷で争うことになるのも仕方がないでしょう。彼らは正念場を迎えています。
これは紙の世界の話。では、ネットの世界はどうか。
いくつかの雑誌でも書かれていますが、現在警察庁は、ネット犯罪の摘発を重点的に進めていると聞きます。この中に、重大な名誉棄損行為も含まれるのでしょうが、ネットの世界には「正当な言論活動」とは、とうてい言えない誹謗中傷が横溢していることは周知の通りです。
紙の世界には、読者が目にする記事になる前に、編集者の厳重なチェックがあります。しかし、ネットの世界の多くは、編集者がいない。
名前や顔を出して、ブログできわどい記事を書くことは、かなりリスクがあることを実感しています。記者やライターにとって、編集者の存在はやはり大きいのです。人間誰しもミスはしますから。
紙の世界のライターと、ネットの世界のライターの質的な違いはほとんど無いと思います。文章の巧拙に、紙もネットも無いなと思います。
しかし、紙では絶対にやられないことが、ネットでやられていることも事実です。今までは、ルールが無かった、もしくは認知されていなかったということかもしれません。
警察庁のネット世界に対する介入がどこまで進むのか。わたしは注目しているのですが、あまり公権力のお世話になるのは良くないことでしょう。
そうならないためにも、わたしたちは今、自浄能力が問われているのかもしれませんね。これはもちろん、自戒を込めてです。
■追記
当ブログ名ですが、「東京虚業大学」から「小野登志郎のブログ」に改名いたしました。「『虚業』という言葉がイメージ悪い」と多数言われましたので。でも、あまり変わらないかな。。
またもう一人、弱冠20歳そこそこのフリーランスのライターM君も、我が国の最大野党の金脈を暴こうとして告訴をちらつかせられ、かなり陰湿な事態になっています。彼の方は生来の楽天家気質なのか、「大丈夫っすよ」なんて気丈にふるまっていますが、やはりいろいろと心労はあるようです。
言論に対しては言論で対抗するのが、基本中の基本です。権力者による、告訴をちらつかせての恫喝に対しては、断固として対峙すべきでしょう。
しかし、度が過ぎた名誉棄損ならば、法廷で争うことになるのも仕方がないでしょう。彼らは正念場を迎えています。
これは紙の世界の話。では、ネットの世界はどうか。
いくつかの雑誌でも書かれていますが、現在警察庁は、ネット犯罪の摘発を重点的に進めていると聞きます。この中に、重大な名誉棄損行為も含まれるのでしょうが、ネットの世界には「正当な言論活動」とは、とうてい言えない誹謗中傷が横溢していることは周知の通りです。
紙の世界には、読者が目にする記事になる前に、編集者の厳重なチェックがあります。しかし、ネットの世界の多くは、編集者がいない。
名前や顔を出して、ブログできわどい記事を書くことは、かなりリスクがあることを実感しています。記者やライターにとって、編集者の存在はやはり大きいのです。人間誰しもミスはしますから。
紙の世界のライターと、ネットの世界のライターの質的な違いはほとんど無いと思います。文章の巧拙に、紙もネットも無いなと思います。
しかし、紙では絶対にやられないことが、ネットでやられていることも事実です。今までは、ルールが無かった、もしくは認知されていなかったということかもしれません。
警察庁のネット世界に対する介入がどこまで進むのか。わたしは注目しているのですが、あまり公権力のお世話になるのは良くないことでしょう。
そうならないためにも、わたしたちは今、自浄能力が問われているのかもしれませんね。これはもちろん、自戒を込めてです。
■追記
当ブログ名ですが、「東京虚業大学」から「小野登志郎のブログ」に改名いたしました。「『虚業』という言葉がイメージ悪い」と多数言われましたので。でも、あまり変わらないかな。。
JYJコンサート、チケット販売大混乱の事情とは。
裁判中のエイベックス側準備書面に下記のような記述がある。
「C−JeSは、『本件コンサート(国技館コンサート)においては、被告(エイベックス)から「JYJのチケットを扱った場合には被告所属アーティストのコンサートにチケット販売はやらせない」との圧力がかかったことから、ローソンなどのプレイガイドの利用が不可能となった』旨主張するが、この点は全く事実無根である。」
ファンの間で大問題となったコンサートチケット販売システムの混乱について、ずっと疑問に思っていた。
裁判においてC−JeS(とザックコーポレーション)は「ローソンなどのプレイガイドの利用が不可能となった」と主張しているのだが、これは事実である。また、ザックが行った販売は、自前のチケット販売システムによるものだったことも事実だ。ただし、裁判準備書面にある「エイベックスの圧力」に関しては証拠がないし、もちろんエイベックスは「事実無根である」と一蹴している。
この疑問に対して、この間の事情をよく知る、あるザックコーポレーションの関係者が重い口を開いてくれた。ここでは仮にA氏と呼ぼう。
A氏によれば、昨年6月の公演に当初予定していた会場である「さいたまアリーナ」には、「出演者はある韓流アーティスト」ということで申し込みをして、内諾を得ていたという。そして、いざチケットを販売する前には、アーティスト名を明かす事を条件にしていた。しかし、である。
「チケットを販売してくれるはずの『ぴあ』『eプラス』『ローソン』には、軒並み断られました。そこで止むを得ず、自社で開発をせざるを得なくなったのです」(A氏)
A氏によれば、自社システムでの販売は、大量の注文を短い時間に集中すると、サーバーダウンを招く恐れがあったので、自社のHPで静かに発表して、徐々に売って行く作戦をとったという。
そして販売前日、さいたまアリーナの担当者に「出演アーティストはJYJ」であることを伝えることにした。ザックコーポレーションは、事前の宣伝は一切行わなかった。結果的には、それ程の混乱もなく、コンサート昼と夜の部1万枚ずつのチケットを無事販売することができたという。
それでも、ザックコーポレーションのHPだけの突然の告知だったことで、さいたまアリーナ側にファンからの電話の確認が殺到することになる。この反応に「凄い人気ですね」と、担当者から感心されたという。
A氏は言う。
「さいたまアリーナでは、17000のキャパシティーに対して、1万枚しか販売しなかったのは、後から7000枚を追加販売すれば、結果的に、時差販売となり、サーバーダウンを避けられたこと。それと最初のHPで買いそびれた方に販売できると考えたからです」
しかし、周知の通り、その後のエイベックスの抗議により、さいたまアリーナ側からの使用許可は取り消されることになる。
「その後、両国国技館が使用を認めてくれたのですが、その会場はキャパが1万と少なくなりました。しかし結果的には、当初昼と夜1万枚ずつしか販売していなかったので、国技館コンサート行うことで、救われることになりました」(A氏)
ちなみにA氏によれば、この大混乱の中、JYJファンにはおなじみの有名ブロガーH氏から猛烈な抗議が来たという。「一部の人だけに販売したのは不公平だ!」とのことだったとか。
次に開催された昨年10月の茨城コンサートでは、2日でチケット6万枚を販売することが要求され、更に自社の販売システムを強化しなければならなくなった。ここでもH氏から、「今回は一斉販売を」とかなり念を押されたらしい。
ザックコーポレーション側は、再度ローソンチケットに販売を依頼したが、回答は前回と同じく「扱えません」。「CNプレイガイド」も社内で検討してもらったが、答えは同じだったとのことだ。
そして、ザックコーポレーションは止むを得ず、さらなる自社システムの開発に踏み切ることになる。A氏は言う。
「購入希望者から事前登録をお願いし、発売開始時の混乱をできる限り避けようとしました。また、クレジット会社に交渉して決済をお願いした。これは、チケット発送業務の簡素化に貢献してくれました。しかし、焼け石に水でした」
サーバーも相当なものに耐えられるよう、準備したつもりだったという。しかし、「当日、あるところからの妨害のためのサイバー攻撃もあって、何度もやり直さざるを得なかった」(A氏)とのこと。この「あるところ」は、特定できなかったという。
ひたちなかコンサートを心待ちにしていた6万人以上の人間。その人々に向けた販売システム。
それは、こうして大混乱することになったのである。
エイベックスは、裁判においてC−JeS側主張への反論として、以下のような主張をしている。「C−JeS側が主張する(ザックコーポレーションの)チケット発券システムの開発費用2300万について、常識的にこここまでの費用がかかるのはありえない」と。
この主張の是非を、プロモーター歴の長いある業界関係者に聞くと、こう答えてくれた。
「プレイガイドの利用手数料はどんなに安くても7%か8%で、六万枚のチケットを1万円で売ったとしたら、最低でも4200万円ほどかかることになります。オペレーターなど人件費がかかりますからね。ですから、この開発費用は『常識的』と見てもいいのでは」
まだまだ疑問が残るかもしれないが、今後とも、少しずつだが事実を明らかにしていきたいと思っています。
■追記 上記「妨害のためのサイバー攻撃」に関して、下記のようなご指摘がありました。
「『あるところからの妨害のためのサイバー攻撃もあって』と書かれていますが、JYJファンに対して、繋がらなければF5でリロードすると繋がるとJYJファンのブログに書いてあったり、ツイで流れたりしてました。ファンによる『F5アタック』でのサーバーダウンだと思いますよ」
「サーバーにログなしですか? ご存知かと思いますが、韓国ファンのお得意技です。ソフトをつくって1IDで数千回のアタック。普通のファンでもやってます。投票系とか。JYJファンも東方神起ファンもやってますよ。多分」
ザックコーポレーションが用意したサーバーがどれほどのものだったのかは分かりませんが、即席であったことは否めず、上記の可能性の方が高いのでは、とわたしも思いました。
「C−JeSは、『本件コンサート(国技館コンサート)においては、被告(エイベックス)から「JYJのチケットを扱った場合には被告所属アーティストのコンサートにチケット販売はやらせない」との圧力がかかったことから、ローソンなどのプレイガイドの利用が不可能となった』旨主張するが、この点は全く事実無根である。」
ファンの間で大問題となったコンサートチケット販売システムの混乱について、ずっと疑問に思っていた。
裁判においてC−JeS(とザックコーポレーション)は「ローソンなどのプレイガイドの利用が不可能となった」と主張しているのだが、これは事実である。また、ザックが行った販売は、自前のチケット販売システムによるものだったことも事実だ。ただし、裁判準備書面にある「エイベックスの圧力」に関しては証拠がないし、もちろんエイベックスは「事実無根である」と一蹴している。
この疑問に対して、この間の事情をよく知る、あるザックコーポレーションの関係者が重い口を開いてくれた。ここでは仮にA氏と呼ぼう。
A氏によれば、昨年6月の公演に当初予定していた会場である「さいたまアリーナ」には、「出演者はある韓流アーティスト」ということで申し込みをして、内諾を得ていたという。そして、いざチケットを販売する前には、アーティスト名を明かす事を条件にしていた。しかし、である。
「チケットを販売してくれるはずの『ぴあ』『eプラス』『ローソン』には、軒並み断られました。そこで止むを得ず、自社で開発をせざるを得なくなったのです」(A氏)
A氏によれば、自社システムでの販売は、大量の注文を短い時間に集中すると、サーバーダウンを招く恐れがあったので、自社のHPで静かに発表して、徐々に売って行く作戦をとったという。
そして販売前日、さいたまアリーナの担当者に「出演アーティストはJYJ」であることを伝えることにした。ザックコーポレーションは、事前の宣伝は一切行わなかった。結果的には、それ程の混乱もなく、コンサート昼と夜の部1万枚ずつのチケットを無事販売することができたという。
それでも、ザックコーポレーションのHPだけの突然の告知だったことで、さいたまアリーナ側にファンからの電話の確認が殺到することになる。この反応に「凄い人気ですね」と、担当者から感心されたという。
A氏は言う。
「さいたまアリーナでは、17000のキャパシティーに対して、1万枚しか販売しなかったのは、後から7000枚を追加販売すれば、結果的に、時差販売となり、サーバーダウンを避けられたこと。それと最初のHPで買いそびれた方に販売できると考えたからです」
しかし、周知の通り、その後のエイベックスの抗議により、さいたまアリーナ側からの使用許可は取り消されることになる。
「その後、両国国技館が使用を認めてくれたのですが、その会場はキャパが1万と少なくなりました。しかし結果的には、当初昼と夜1万枚ずつしか販売していなかったので、国技館コンサート行うことで、救われることになりました」(A氏)
ちなみにA氏によれば、この大混乱の中、JYJファンにはおなじみの有名ブロガーH氏から猛烈な抗議が来たという。「一部の人だけに販売したのは不公平だ!」とのことだったとか。
次に開催された昨年10月の茨城コンサートでは、2日でチケット6万枚を販売することが要求され、更に自社の販売システムを強化しなければならなくなった。ここでもH氏から、「今回は一斉販売を」とかなり念を押されたらしい。
ザックコーポレーション側は、再度ローソンチケットに販売を依頼したが、回答は前回と同じく「扱えません」。「CNプレイガイド」も社内で検討してもらったが、答えは同じだったとのことだ。
そして、ザックコーポレーションは止むを得ず、さらなる自社システムの開発に踏み切ることになる。A氏は言う。
「購入希望者から事前登録をお願いし、発売開始時の混乱をできる限り避けようとしました。また、クレジット会社に交渉して決済をお願いした。これは、チケット発送業務の簡素化に貢献してくれました。しかし、焼け石に水でした」
サーバーも相当なものに耐えられるよう、準備したつもりだったという。しかし、「当日、あるところからの妨害のためのサイバー攻撃もあって、何度もやり直さざるを得なかった」(A氏)とのこと。この「あるところ」は、特定できなかったという。
ひたちなかコンサートを心待ちにしていた6万人以上の人間。その人々に向けた販売システム。
それは、こうして大混乱することになったのである。
エイベックスは、裁判においてC−JeS側主張への反論として、以下のような主張をしている。「C−JeS側が主張する(ザックコーポレーションの)チケット発券システムの開発費用2300万について、常識的にこここまでの費用がかかるのはありえない」と。
この主張の是非を、プロモーター歴の長いある業界関係者に聞くと、こう答えてくれた。
「プレイガイドの利用手数料はどんなに安くても7%か8%で、六万枚のチケットを1万円で売ったとしたら、最低でも4200万円ほどかかることになります。オペレーターなど人件費がかかりますからね。ですから、この開発費用は『常識的』と見てもいいのでは」
まだまだ疑問が残るかもしれないが、今後とも、少しずつだが事実を明らかにしていきたいと思っています。
■追記 上記「妨害のためのサイバー攻撃」に関して、下記のようなご指摘がありました。
「『あるところからの妨害のためのサイバー攻撃もあって』と書かれていますが、JYJファンに対して、繋がらなければF5でリロードすると繋がるとJYJファンのブログに書いてあったり、ツイで流れたりしてました。ファンによる『F5アタック』でのサーバーダウンだと思いますよ」
「サーバーにログなしですか? ご存知かと思いますが、韓国ファンのお得意技です。ソフトをつくって1IDで数千回のアタック。普通のファンでもやってます。投票系とか。JYJファンも東方神起ファンもやってますよ。多分」
ザックコーポレーションが用意したサーバーがどれほどのものだったのかは分かりませんが、即席であったことは否めず、上記の可能性の方が高いのでは、とわたしも思いました。
ジタバタ続きの毎日。
「ブログが更新されてないことで、いろいろと言われてますよ。なんでもいいから書いて更新した方がいいですよー」、というご助言(苦言?)を複数頂きました。うーん、不条理。いろいろと忙しいのです。ネット外では、バリバリ仕事しています。ですが、いちおう、スミマセン。
新たに提起された、JYJひたちなかコンサートのエイベックス提訴の内容は下記。
平成24年(ワ)8301号 3月22日提訴
原告 エイベックス・マネジメント
被告 シージェスエンタテイメント
ザックコーポレイション(3月30日に取り下げ)
請求 損害賠償1億円 印紙32万円
次回裁判期日は5月29日。
エイベックスが持つと主張するJYJの専属契約は2013年3月末まで。このまま裁判が長引けば、契約満了日までもつれ込むかもしれません。裁判の判決とはまた別の、両者に対する勝敗は出てくるでしょうね。
ある筋の情報によれば、エイベックスがJYJ(と加担する勢力)に対する圧力を弱める、という話も聞こえてきました。やはり、現体制の東方神起の売れ行き(が良いことが ■追記)大きいという見方です。
あくまでもわたしの個人的な印象ですが、この騒動の裏側(■追記 プロデューサーサイド)は、雪解けムードが弱冠漂ってきたかな、という感じです。多くの人が納得する、良い結末を迎えればいいのですが。
伸び伸びになっている東方神起とJYJに関する本ですが、ある程度情勢が固まらなければ出版することができません。ですが、必ず出版する予定です。何度も書きますが、各方面に迷惑をかけることが主目的ではありませんので。
覚悟の上とはいえ、かなりの長期戦となりました。大変ですが、おかげさまで芸能界の裏側や他にもいろんなことを学ばせてもらったことに感謝しています。
新たに提起された、JYJひたちなかコンサートのエイベックス提訴の内容は下記。
平成24年(ワ)8301号 3月22日提訴
原告 エイベックス・マネジメント
被告 シージェスエンタテイメント
ザックコーポレイション(3月30日に取り下げ)
請求 損害賠償1億円 印紙32万円
次回裁判期日は5月29日。
エイベックスが持つと主張するJYJの専属契約は2013年3月末まで。このまま裁判が長引けば、契約満了日までもつれ込むかもしれません。裁判の判決とはまた別の、両者に対する勝敗は出てくるでしょうね。
ある筋の情報によれば、エイベックスがJYJ(と加担する勢力)に対する圧力を弱める、という話も聞こえてきました。やはり、現体制の東方神起の売れ行き(が良いことが ■追記)大きいという見方です。
あくまでもわたしの個人的な印象ですが、この騒動の裏側(■追記 プロデューサーサイド)は、雪解けムードが弱冠漂ってきたかな、という感じです。多くの人が納得する、良い結末を迎えればいいのですが。
伸び伸びになっている東方神起とJYJに関する本ですが、ある程度情勢が固まらなければ出版することができません。ですが、必ず出版する予定です。何度も書きますが、各方面に迷惑をかけることが主目的ではありませんので。
覚悟の上とはいえ、かなりの長期戦となりました。大変ですが、おかげさまで芸能界の裏側や他にもいろんなことを学ばせてもらったことに感謝しています。









